3台の機械の仕事算 / 2022 女子学院中学 第6問

問題

A, B, C の 3 台の機械は,それぞれ常に一定の速さで作業をします。B と C の作業の速さの比は  5:4 です。


ある日,A, B, C で別々に,それぞれ同じ量の作業をしました。3 台同時に作業を始め,B が  1/4 を終えた 6 分後に A が  1/4 を終えて,A が  2/3 を終えた 12 分後に C が  2/3 を終えました。
作業にかかった時間は,A が  \boxed{\phantom{hoge}} 時間  \boxed{\phantom{hoge}} 分,B が  \boxed{\phantom{hoge}} 時間  \boxed{\phantom{hoge}} 分でした。


次の日,前日に 3 台で行ったすべての量の作業を A, B の 2 台でしました。2 台同時に作業を始めてから, \boxed{\phantom{hoge}} 時間  \boxed{\phantom{hoge}} \boxed{\phantom{hoge}} 秒ですべての作業が終わりました。

解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。

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「ある日」の作業時間

A と B が全作業の  1/4 を終えるまでに 6 分の差がつくので,すべての作業を終えたときの差はその 4 倍の 24 分。
同様に A と C がすべての作業を終えたときの差は 12 分の  3/2 倍で 18 分です。

これらの情報をもとにダイヤグラムを描くとわかりやすいと思いますが,C がすべての作業を終えるのは B の  24+18=42 分後です。

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B と C の作業の速さの比は  5:4 なのでかかる時間の比はその逆で  4:5
この差が 42 分なので B の作業時間は  42\times 4=168 分で  \text{2 時間 48 分} です。

また,A の作業時間は  168+24=192 分で  \text{3 時間 12 分} です。

「次の日」の作業時間

比で考える

「次の日」の作業時間は A と B どちらを基準にして考えても求められますが,A でやります。

A が 1 台分の仕事をするときと比べると仕事量は 3 倍になります。
では作業の速さ(=単位時間にこなせる仕事の量)は何倍になるでしょうか?

A と B の作業の速さの比はかかった時間の比の逆で  168:192=7:8 なので A と B の 2 台で作業するときの速さは A だけのときの  (7+8)/7=15/7 倍です。

作業時間は次のようになります。
\begin{align*}
192\times 3\div \frac{15}{7} &=\frac{1344}{5}=268\,\frac{4}{5}=\text{268 分 48 秒}\\[3pt]
&=\text{4 時間 28 分 48 秒}
\end{align*}

作業量に数値を割り振る

こういう仕事算の問題では全仕事量を 1 とおいて考えることがよくあります。この問題でもやってみましょう。

A と B の作業の速さの比は  7:8 なので A, B の 1 分あたりの作業量を 7, 8 とおきます。
終了までにそれぞれ 192 分,168 分かかるので「ある日」の 1 台の作業量は  192\times 7=168\times 8=1344 です。

「次の日」の作業量はこの 3 倍です。
1 分でこなせる作業量は  7+8=15 なので終了までの時間は次のようにして求められます。
\begin{align*}
\frac{1344\times 3}{15}=\frac{1344}{5}=\cdots=\text{4 時間 28 分 48 秒}
\end{align*}


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