問題
1 以上 6 以下の 2 つの整数 , に対し,関数 を次の条件(ア), (イ), (ウ)で定める。
- (ア)
- (イ)
- (ウ)
以下の問いに答えよ。
(1) , のとき, を求めよ。
(2) 1 個のさいころを 2 回投げて,1 回目に出る目を ,2 回目に出る目を とするとき,
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
(1)について
これは「実験しなさい」という設問です。
のように変形して解くこともできますが,一般項が見えやすいようにまず を求めてから を代入して解くことにします。
, より は次のような関数です。
\begin{align*}
f_1(x)=\sin (\pi x),\,
f_{2n}(x)=f_{2n-1}\left(\dfrac{5}{6}-x\right),\,
f_{2n+1}(x)=f_{2n}(-x)
\end{align*}
これを繰り返し使います。
\begin{align*}
f_5(x) &=f_4(-x)=f_3\left(\frac{5}{6}+x\right)=f_2\left(-\frac{5}{6}-x\right)\\
&=f_1\left(\frac{5}{6}+\frac{5}{6}+x\right)=f_1\left(\frac{5}{3}+x\right)
\end{align*}
を代入するとできあがり。
一般項について
の引数に注目すると の一般項がわかります。
以下,簡単のため とします。
もわかります。
(2)について
試験本番では一般項を求めている余裕はないと思うので,(2)も一般項を使わないで普通に解きます。
条件式はこうです。
\begin{align*}
f_1(x)=\sin (\pi x),\, f_{2n}(x)=f_{2n-1}(c-x),\, f_{2n+1}(x)=f_{2n}(-x)
\end{align*}
これを繰り返し使います。
\begin{align*}
f_6(x)&=f_5(c-x)=f_4(x-c)=f_3\left(c-(x-c)\right)=f_3(2c-x)\\
&=f_2(x-2c)=f_1\left(c-(x-2c)\right)=f_1(3c-x)
\end{align*}
の条件は です。
( は整数)を整理すると「 は整数」になります。
これをみたす を列挙するのに表を使うと考えやすいと思います。
が整数になる条件は次のようになります。
\begin{align*}
&\left\{a,\,b\right\}=\left\{1,\,1\right\},\, \left\{1,\,3\right\},\, \left\{2,\,2\right\},\,
\left\{2,\,6\right\},\, \left\{3,\,3\right\},\, \left\{6,\,6\right\}\\
&\therefore (a,\, b)=(1,\, 1),\, (1,\, 3),\, (3,\, 1),\, (2,\, 2),\, (2,\, 6),\, (6,\, 2),\, (3,\, 3),\, (6,\, 6)
\end{align*}
全部で 8 通りなので求める確率は です。