解答・解説
を展開(?)すると分数式になります。
その分母,分子が 2 で何回割りきれるか調べて,分子の方が割りきれる回数が多くなるのはいつなのか調べるのが自然でしょう。
\begin{align*}
{}_{2015}\mathrm{C}_m =\frac{2015!}{m!\, (2015-m)!}=\frac{2015\cdot 2014\cdots (2016-m)}{m(m-1)\cdots 1}
\end{align*}
分母,分子が 2 で割りきれる回数をそれぞれ , とおきます。
となる最小の が答えです。
分母について
分母は階乗なので簡単です。
実例をいくつかあげておきます。
\begin{align*}
f(2)&=\left[\frac{2}{2}\right]=1,\, f(3)=\left[\frac{3}{2}\right]=1,\, \\
f(4)&=\left[\frac{4}{2}\right]+\left[\frac{4}{4}\right]=2+1=3,\, \\
f(5) &=\left[\frac{5}{2}\right]+\left[\frac{5}{4}\right]=2+1=3,\,\\
f(8)&=\left[\frac{8}{2}\right]+\left[\frac{8}{4}\right]+\left[\frac{8}{8}\right]=4+2+1=7
\end{align*}
一般に です。また, と の関係は次のようになります。
これらを併用すれば の表は簡単に作れます。
分子について
分子は階乗ではないので(1)のように一気に を求めることはできません。
分子にあらわれる偶数について調べます。
「各偶数が2で何回割りきれるか」「積が累計で何回割りきれるか」を調べると次のようになります。
この表の一番下の段は です。
左から順に に対応しています。
このようにして を調べてもいいのですが,偶数を一つ一つ調べるのは面倒なので「2, 4, 8, …で割りきれる」を○であらわして○の個数を数えることにします。
この表は(1)の説明として参考書などで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
○を縦に見ると各偶数が 2 で割りきれる回数に規則性がないように見えますが,横に見ると○が等間隔であらわれているのがわかるでしょう。