時計の針が対称な位置にくる時刻 / 2022 麻布中学 第2問

問題

次の図 1,図 2 の時計について,以下の問いに答えなさい。

(1) 2 時から 3 時までの 1 時間で,図 1 の点線と短針の間の角度が,長針によって 2 等分される時刻を答えなさい。
ただし,秒の値のみ帯分数を用いて答えること。

(2) 1 時から 2 時までの 1 時間で,短針と長針の間の角度が,図 2 の点線によって2等分される時刻を答えなさい。
ただし,秒の値のみ帯分数を用いて答えること。

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普通に解く

(1) 1 分間で分針は  360\div 60=6 度進んで,時針は  360\div 12\div 60=1/2 度進みます。

1 秒だとこの 60 分の 1 進みます。分針は  1/10 度,時針は  1/120 度です。

以下,角度はすべて 12 時方向から時計回りにはかります。2 時の時点での角度は分針が 0 度,時針が 60 度。
 x 秒後に条件をみたす位置に来たときの角度は分針が  x/10 度,時針が  60+x/120 度です。

 60+x/120=x/10\times 2 を解いて
\begin{align*}
x =\frac{7200}{23}=313\,\frac{1}{23}=60\times 5+13+\frac{1}{23}
\end{align*}
答えは「2 時  {5} {13\,\frac{1}{23}} 秒」です。


(2) 同じように考えます。

1 時の時点での角度は分針が 0 度,時針が 30 度。
 x 秒後に条件をみたす位置に来たときの角度は分針が  x/10 度,時針が  30+x/120 度です。

これらの和の半分が 90 度なので  x/10+(30+x/120)=90\times 2 が成り立ちます。これを解いて
\begin{align*}
x=\frac{18000}{13}=1384+\frac{8}{13}=60\times 23+4+\frac{8}{13}
\end{align*}
答えは「1 時  {23} {4\,\frac{8}{13}} 秒」です。

うまく解く

(2)は「時針と短針のちょうど真ん中の針」を考えると楽に解けます。

1 時にはこの針は  (30+0)\div 2=15 度の位置にあって,1 秒に  (1/10+1/120)\div 2=13/120 度進みます。

90 度の位置まで来る時間  x は次のようにして求められます。これを分と秒にわけたものが答えです。
\begin{align*}
90\div \frac{13}{120}=90\times \frac{120}{13}=\frac{18000}{13}
\end{align*}


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