問題
とおき,自然数 に対して
と定める。以下の問いに答えよ。
ただし設問(1)は結論のみを書けばよい。(1) , の値を求めよ.
(2) とする。積 を, と を用いて表せ。
(3) は自然数であることを示せ。
(4) と の最大公約数を求めよ。
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
解答・解説
(1)は を使って計算するだけです。
\begin{align*}
&a_1 =p-\frac{1}{p}=(2+\sqrt{5})-(\sqrt{5}-2)=4\\
&a_2=p^2+\frac{1}{p^2}=\left(p-\frac{1}{p}\right)^2+2=18
\end{align*}
(2)は実質的に「漸化式を導け」という設問だと思います。
簡単のため とおきます。
知っている人も多いと思いますが, の特性方程式の解は と です。
解と係数の関係を使いましょう。
, から特性方程式は で,対応する漸化式は次のようになります。
(3)も漸化式です。
(2)の答えに を代入したものを使ってもいいのですが,特性方程式から導くことにします。
を使ったバージョンの特性方程式は で, の条件式は次のようになります。
この漸化式で定まる はすべて自然数です。証明終わり。
(4)はユークリッドの互除法を使います。
と の最大公約数を であらわします。
これを繰り返し使うと が言えて,答えは「2」です。