問題概略
3 桁の自然数 の各位の数字を並べかえた数の最大値を ,最小値を とします。
をみたす を求めてください。
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
x は 99 の倍数
の各位の数字を , , とします。
\begin{align*}
&M=100a+10b+c,\, m=100c+10b+a\\[5pt]
&\therefore x=M-m=99(a-c)\mbox{ ……(1)}
\end{align*}
は 99 の倍数かつ 3 桁の自然数です。この条件をみたす数は 9 個しかありません。
これらが をみたすかどうか,しらみつぶしすると がわかります。
x の 10 の位は 9
(2)から の 10 の位が必ず 9 になることが見てとれます。
これは を考えれば明らかです。
は 100 の倍数で下 2 桁は 00。そこから 2 以上 10 以下の を引くと,繰り下がりがおこって の 10 の位は 9 になります。
なので(1)は と同値です。展開しておきましょう。
「10 の位は 9」から または も言えます。
・(3)かつ(4)のとき
を消去すると で,これをみたす は存在しません。
・(3)かつ(5)のとき
を消去すると になります。, が 1 桁の数であることから , です。
(5)より になります。
背景
このような数をカプレカー数といいます。wikipedia にそのリストが載っていました。
oeis には「カプレカー写像の不動点」として載っています。
Fixed points of the Kaprekar mapping , where in the digits of are arranged in descending, in in ascending order.