問題概略
36 個のアメ玉をマサルさん,トモエさん,マサヒコさんの 3 人で分けることになりました。
- 1 個ももらえない人はいない
- もらえる個数はマサヒコさんが一番多く,トモエさんがその次に多く,マサルさんが最も少ない
アメ玉の分配方法は何通りあるでしょうか。
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
対称性を利用して数える
3 人のアメ玉の個数を , , とおきます。
\begin{align*}
x+y+z=36,\, x>y>z>0\mbox{ ……(1)}
\end{align*}
「 をみたす非負整数の組の個数」だったら楽勝です。
36 個のボールを一列にならべて,ボールとボールの隙間に 2 個の仕切りをはさむ方法と同じ数だけあります。
\begin{align*}
{}_{35}\mathrm{C}_2=\text{595通り}
\end{align*}
これを , , の中に相異なるものが何個あるかに注目して数えなおします。
のものは の 1 個だけです。
, のものが 通りあって, のものが 通りあるとします。
並び替えを考えると相異なるものが 2 個の場合は 通りで,3 個のものは 通りです。
\begin{align*}
595=1+3n_2+6n_3\quad \therefore n_2+2n_3=198\mbox{ ……(2)}
\end{align*}
を求めます。
, , より
\begin{align*}
2x+z=36,\, x\ne z,\, x\geqq 1,\, z\geqq 1
\end{align*}
の範囲に注目すると かつ より がわかります。
(2)に代入すると 。答えは「91 通り」です。
文字固定して数える
(1)で を固定すると , になって 平面内の線分上にある格子点を数える問題に帰着されます。
の下限は で,上限は のときの 未満の最大の整数です。
の偶奇で場合分けしましょう。
ア) のとき
より
これをみたす が存在する条件は より です。
の個数は
\begin{align*}
\sum_{k=1}^5 \{(17-k)-(2k+1)+1\}=\sum_{k=1}^5 (17-3k)=40
\end{align*}
イ) のとき
より
これをみたす が存在する条件は より です。
の個数は
\begin{align*}
\sum_{k=1}^6 \{(18-k)-2k+1\}=\sum_{k=1}^6 (19-3k)=51
\end{align*}
より答えは「91 通り」です。