問題概略
ある整数を連続する 2 個以上の自然数の和で表す方法が何通りあるか考えます。
たとえば 30 は「」「」「」の 3 通りの方法があります。
429 は何通りの方法があるでしょうか。
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
積=一定の形に直す
から までの和が 429 だとします。
より
より は次の 7 通り考えられます。
これらはすべて自然数解 を与えるので答えは「7 通り」です。
ちなみに の具体的な値は次のとおりです。
奇約数を数える
一般に「自然数 を連続する 2 個以上の自然数の和で表す方法」は「 の 1 より大きい奇約数の個数」と同じだけあります。
この方法だと から と答えが出ます。
では,「1 より大きい奇約数の個数と同じ」を証明しましょう。
ア) はあらわせないこと
とすると
は奇数なので , の偶奇は異なります。
しかし, より(1)のとき , はどちらも の形の数で偶数です。
よって(1)をみたす は存在しません。
イ) はあらわせること
は次のように分解できます。
\begin{align*}
&\underbrace{(m-k)+(m-k+1)+\cdots+(m-1)}_{\text{$k$ 個}}+m \\
&\quad +\underbrace{(m+1)+(m+2)+\cdots+(m+k)}_{\text{$k$ 個}}\\
&=\frac{(m-k)+(m+k)}{2}(2k+1)=m(2k+1)=n
\end{align*}
の奇約数 ごとに は一意に定まるので,この表し方は 1 通りです。
以上により「 を連続する 2 個以上の自然数の和で表す方法」は「 の 1 より大きい奇約数」と同じだけあります。