問題概略
を定義域とする関数
の値域を求めよ。
解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。
分母の値域を求める
分母を とおいて,その値域を求めます。
は連続関数で, はあきらか。次は下限を調べます。
増減表は省略しますが,( は非負整数)で極小値をとります。その値は
の最小値はこれら極小値と端点値 の小さい方です。
極小値としては のものを考えれば十分で,
まとめると の値域は次の通りです。
これの逆数をとると の値域になります。
を定義域とする関数
の値域を求めよ。
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分母を とおいて,その値域を求めます。
は連続関数で, はあきらか。次は下限を調べます。
増減表は省略しますが,( は非負整数)で極小値をとります。その値は
の最小値はこれら極小値と端点値 の小さい方です。
極小値としては のものを考えれば十分で,
まとめると の値域は次の通りです。
これの逆数をとると の値域になります。
実数からなる数列 は をみたしている。
(1) のとき は増加列であり, であることを証明せよ。
(2) のとき は減少列であり, であることを証明せよ。
https://artofproblemsolving.com/community/c7h1239527p6320959
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出題者は「単調で有界な数列は収束する」で解いてほしかったのかもしれませんが,一般項を求める方が自然だと思うので,まずは一般項を使って解きます。
のときつねに なのは明らかで,与えられた漸化式の逆数がとれます。
\begin{align*}
&\frac{1}{a_{n+1}}=\frac{2+a_n}{3a_n}=\frac{2}{3}\cdot\frac{1}{a_n}+\frac{1}{3}\\
&\therefore \frac{1}{a_{n+1}}-1=\frac{2}{3}\left(\frac{1}{a_{n}}-1\right)\\
&\therefore \frac{1}{a_n}=1+\left(\frac{2}{3}\right)^{n-1}\left(\frac{1}{a_1}-1\right)
\end{align*}
によらず です。次は増減を調べます。
(1) のとき なので は正の減少列です。
よって は増加列。
(2) のとき なので は正の増加列です。
よって は減少列。
と , 1 との大小を比較します。
\begin{align*}
&a_{n+1}-a_n=\frac{3a_n}{2+a_n}-a_n=\frac{-a_n{}^2+a_n}{2+a_n}=\frac{a_n(1-a_n)}{2+a_n}\\
&a_{n+1}-1=\frac{3a_n}{2+a_n}-1=\frac{2(a_n-1)}{2+a_n}
\end{align*}
のときも のときも の各項はつねに正なので次のことが言えます。
あわせると「 はすべての で と同符号」 です。
(1) と(C)よりつねに なので は増加列です。
また,(B)より は と同符号なので もいえます。
上に有界な増加列は収束します。極限値を とおくと
は正の増加列なので は不適。
です。
(2) (1)とほとんど同じ。不等号の向きが逆になるだけですね。
と(C)よりつねに なので は減少列。
(B)から も言えます。
下に有界な減少列は収束します。極限値を とおくと
より なので
つまり です。
他に のグラフと のグラフを使って の増減を調べる方法も考えられます。
ただ,この解法は大学入試ではあまり好ましくないとされていて,参考書などでも別解ではなく参考扱いされているので割愛します。
において , , とおく。
が成立するとき は二等辺三角形であることを証明せよ。
https://artofproblemsolving.com/community/c6h1239533p6321060
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三角関数は「 と がまじった式を のみにする」「 と がまじった式を のみにする」など,揃えることを意識して変形すると扱いやすくなります。
この問題の場合,「辺のみにする」「角のみにする」ですね。
まず準備として与式を少し整理しておきましょう。
両辺を 倍して,左辺に加法定理を使います。
\begin{align*}
&(a+b)(\sin A\cos B-\sin B\cos A)=a\sin A\cos B-b\sin B\cos A\\
&\Leftrightarrow b\sin A\cos B=a\sin B\cos A\text{ ……(1)}
\end{align*}
ここから , を消します。
外接円の半径を とおくと正弦定理から , がいえて,(1)は次のように書き換えられます。
\begin{align*}
&2R\sin B\sin A\cos B=2R\sin A\sin B\cos A\\
&\Leftrightarrow \cos B=\cos A\text{ ……(2)}\quad (\because R\sin A\sin B\ne 0)
\end{align*}
, は 0 と の間の角なので(2)から がいえて は二等辺三角形です。
, などを使って(1)を辺の長さだけで書き直します。
\begin{align*}
&b\cdot\frac{a}{2R}\cdot\frac{c^2+a^2-b^2}{2ca}=a\cdot\frac{b}{2R}\cdot\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}\\[3pt]
\Leftrightarrow{}&b(c^2+a^2-b^2)=a(b^2+c^2-a^2)\\
\Leftrightarrow{}&(a-b)(a+b-c)(a+b+c)=0
\end{align*}
は明らか。三角不等式から も言えるので です。
これで が二等辺三角形であることが言えました。