VUQARさん(?)の整数問題(2015 アゼルバイジャン JBMO TST)

問題概略

 V,  U,  Q,  A,  R \{1, 2, 3, 4, 5\} から選んだ相異なる数である。
次の方程式をみたす組をすべて求めよ。

 \dfrac{(V+U+Q+A+R)^2}{V-U-Q+A+R}=V^{U^{Q^{A^{R}}}}

https://artofproblemsolving.com/community/c6h1084451p4785867

解説の pdf も作りました。きれいなレイアウトで読みたい方はこちらをどうぞ。

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「積が一定」の形に直す

2015 年のアゼルバイジャンのジュニアバルカン Team Selection Test の問題です。

すべての文字の和は  1+2+3+4+5=15 なので左辺の分子の値は確定しています。
分母を払うとおなじみの「積が一定」の形になります。

 (15-2U-2Q)V^{U^{Q^{A^{R}}}}=3^2\cdot 5^2\text{ ……(1)}

 15-2U-2Q は 25 より小さいので  V^{U^{Q^{A^{R}}}} は 5 で少なくとも 1 回は割りきれます。
 V=5 です。そして指数の  U^{Q^{A^{R}}} は 2 以下なので  U は 1 か 2。

 U=1 のとき(1)は  (13-2Q)5=3^2\cdot 5^2 になりますが,これをみたす  Q は存在しません。

 U=2 のとき(1)は  (11-2Q)5^{2^{Q^{A^{R}}}}=3^2\cdot 5^2 になります。
 11-2Q=9,  Q^{A^{R}}=1から  Q=1 であることと  (A,\, R) (3,\, 4),  (4,\, 3) どちらでもいいことがわかります。これで解けました。

 (V,\, U,\, Q,\, A,\, R)=(5,\, 2,\, 1,\, 3,\, 4),\, (5,\, 2,\, 1,\, 4,\, 3)

VUQARとは?

VUQARはアゼルバイジャンの人名らしいです。ためしにググッてみたら U にウムラウトのついた  V\ddot{u}qar さんが何人かヒットしました。


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