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数学塾variée@吉祥寺

数学塾の中の人の日記

『板垣恵介の激闘達人列伝』

読書

数学塾のブログには似つかわしくないタイトルですが,『板垣恵介の激闘達人列伝』を読みました。

板垣恵介の激闘達人烈伝 (徳間文庫)

板垣恵介の激闘達人烈伝 (徳間文庫)

著者の板垣恵介氏は刃牙シリーズで有名な漫画家。武道についての記述が意外に受験勉強にもあてはまるのが面白かったです。

極意というゴールを定めることは,修行には終りがあるという安心感,逃避感を生む危険性をはらんでもいる。それが高ずれば,道を極めることが手段から目的にすり替えられることもある。

実際に他人と戦ったこともないのに,定められた稽古をキチンとこなしているから俺は強いんだ,極意に向かっているんだという勘違いをしている武者修行者は少なくない。(p.169)

学校や塾で与えられる課題は学力を高めるための手段であって,目的ではありません。雑に終わらせるのは無意味。また,東大や医学部などの難関を目指すなら,与えられた課題をこなすだけではなくプラスαの勉強が必要だと思います。有名な学校や塾に通うだけ,有名な参考書をやるだけで満足している人への戒めの言葉ですね。

先生は入門を許可されると,最初にすべてを教えて下さいました。武道では奥義とか極意だとか言いますけど,それは最初に教わるものなんです。そして誰もがもっているものなんです。(p.199)

私もこういう指導をこころがけています。講師の仕事の一つは,ポイントを明示することです。参考書だと問題毎にポイントやらkeyやらが書いてありますが,全体を通してポイントが何十,何百もあるのっておかしいですよね。目の前の生徒に向けてもっとはっきりと「一番大事なのはここ」「間違いやすいのはここ」と言ってあげたいです。

もう1つの仕事は根気よくつきあうことです。生徒は同じ間違いを何度も繰り返しますが,怒らずにつきあいます。また,「わかりました」と言われても信用せずに(?)時間をおいて確認します。このようにして,自然に使いこなせるところまでもっていきます。武道だろうが受験数学だろうが学び方の基本は同じです。