2016杏林大学を解いてみた

今年の杏林大学の問題を解いてみました。第 3 問の複素数が私大医学部っぽいです。

(1) 複素数平面上の図形

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(a)は直線(垂直二等分線),(b)は円(アポロニウスの円)。

(c)は複素数のまま解くのはちょっと無理なので直交座標に直します。 z=x+iy を代入すると放物線だとわかります。

(2) 円と直線

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与えられた図形は(1)(b)と同様にアポロニウスの円ですが, \sqrt{k} が扱いにくそうなので直径の端点から求めるのではなく, z=x+iy とおいて計算する方が楽そうです。

次の円と直線と接する条件は「円の中心からの距離=半径」で処理するのがスジですが,続く設問では接点のx座標が必要です。ここは円の方程式と直線の方程式から  y を消去して重解条件を使った方がいいでしょう。 \beta も同様に求められます。

最後は普通に計算して終わり*1

まとめ

私大医学部は大体どこも時間の割に問題数が多いので,かなり急いで解かないといけません。(1)の(a)(b)のように簡単な問題は瞬殺してほしいです。(c)や(2)では正しい解法選択をすることがポイントです。複素数というただでさえ苦手な人が多い単元において,一発で正しい選択をするのは難しかったと思います。しかも倍率は高い……。解法を整理し,十分なトレーニングをつむことが必要です。


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*1:この後,(1)(2)とはまったく関係のない小問(3)が続きます。これも私大医学部っぽいのですが省略します。