数学塾variée@吉祥寺

数学塾の中の人の日記

論理パズルを命題論理で(2)

前回(論理パズルを命題論理で(1) - 数学塾variée@吉祥寺)の続きです。

実際に使ってみよう(2)

昨日の問題を再掲。(1)(8)だけやるので,この2つだけ載せます。

ある地方で,騒音・悪臭・水質汚濁・大気汚染の少なくとも一つの公害を発生させている事業所(工場など)に立ち入り検査をしたら,次のことがわかった。

  • 騒音か悪臭を発生させていれば,水質汚濁は発生させていない。
  • 騒音を発生させていなければ,悪臭か大気汚染を発生させている。
  • 騒音も水質汚濁も発生させていなければ,大気汚染を発生させている。

次のように判断することは正しいか? ○×で答えよ。答えのみでよい。

(1) 水質汚濁を発生させていれば,悪臭は発生させていない。

(8) 騒音も水質汚濁も発生させていれば,大気汚染は発生させていない。

試験場ではお目にかかりたくないタイプの問題です。普通に解くとしたら,与えられた条件とその対偶を全部書くことからはじめるといいでしょう。ベン図を描くのも一苦労の難問です。

(1)と(8)を論理記号で解きます。各公害を A/B/C/D であらわして,条件をP1/P2/P3,(1)(8)の命題を Q1/Q2 であらわします。

P1 は昨日の「簡単な例」であつかいました。


同様に


となります。

(1) Q1 は (C→¬B) です。


P1よりこれは真です。

(8) Q2 は (A∧C→¬D) です。


P1よりこれも真です。結局,条件P2/P3は使いませんでした。これらは(2)〜(7)で使います。全8問の答えは真/偽/偽/偽/真/偽/偽/真です。

まとめ

論理記号を使うと論理パズルをシステマティックに解くことができますが,やりすぎるとつまらないと思います。易しい問題を間引くのに使うといいのでは。

単純な置換えで解けそうな問題はとばして,そうでない問題をじっくり考える。その方が論理パズルをより楽しめるでしょう。ちなみに普通の入試問題は普通に解いた方がはやいです。

論理パズルとパズルの論理 (アウト・オブ・コース)

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