再受験生を指導したときのこと(3)

再受験ネタ第 3 回は「普通のやり方」です。

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私が再受験生を指導する上で重視することは,普通のやり方を伝えることです。

質問受付や過去問解説など,問題ごとの解説ももちろん大切ですが,「普通の受験生はどう勉強するのか」「普通はどう考えて解くのか」といういわば当たり前のことを教えることの方が役に立つと思います。

再受験生は受験から長いこと遠ざかっていたり,未習科目がたくさんあったりするのが普通です。私がはじめて担当した人もそうでした。元文系で 30 歳をすぎてから数IIIと理科を勉強しはじめて独学に限界を感じて予備校へ,さらに家庭教師を……ということで私にお鉢がまわってきました。

その人の家にはじめて行った日のことをよく覚えています。部屋には超基本的な本がたくさんありました。

未習ということで,そういう易しい本を選んだのだと思いますが,その手の本を何冊も読むのは時間の無駄というものです。初学者向けの本は易しいかわりに網羅性が低く,受験には全然足りません。かと言って,何冊も読むと重複が多く,これまた時間のロスが大きくなります。適当なところで見切りをつけて問題演習にシフトするべきところを足踏みしてしまっていたのだと思います。

標準レベルの本に取り組んで定石を身につける必要があること,それにはどんな勉強をすればいいのかを教えました。また,過去問の解説では一から考えるのではなく定石をベースにして考えるように教えました。

普通のことって意外と本に書いていません。無駄な遠回りを避けるお手伝いができたと自負しています。


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