読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

数学塾variée@吉祥寺

数学塾の中の人の日記

ねじれの位置→補助平面の利用(空間図形)

ねじれの位置→補助平面の利用

China Mathematical Competition(中国の数学コンテスト1次予選)の問題に面白いのがありました。2003年に出題されたものです。

問題 四面体ABCDは AB = 1, CD = √3 で,直線 AB,CD の距離,角度はそれぞれ 2, π/3 である。体積を求めよ。

問題文を読むだけではピンとこないかもしれません。ぜひ図を描いてみてください。

この条件の与え方は日本の大学入試の問題ではほとんど見られません。「どうやったら底面積×高さ÷3に持ち込めるんだろうか?」と悩むこと必至です。

ポイントは直線 AB,CD の距離,角度の条件の使い方です。この 2 直線は交わりませんし(交わるなら距離は 0),平行でもありません。……ということは,ねじれの位置にあって,方向ベクトルのなす角が π/3 のはずです。「ねじれの位置にあることを示せ」という問題を見たことはあっても,ねじれの位置にあることを利用するタイプの問題は見たことない人が多いと思います。

では作図に入ります。AB,CD を含む補助平面を描き入れたものが左下図,角の条件を使うために辺を平行移動してくっつけたものが右下図です。


f:id:variee:20150209230238p:plain
この斜三角柱(?)の体積は


与えられた四面体は錐なので,体積はこの 3 分の 1。答えは 1/2。

条件の意味を考えるとサクッと解ける,いい問題だと思います。

Mathematical Olympiad in China: Problems and Solutions

Mathematical Olympiad in China: Problems and Solutions