数学塾variée@吉祥寺

数学塾の中の人の日記

地元の大学の問題を見てみたら

旺文社の『全国大学入試問題正解』(通称「電話帳」)をパラパラやっていたら,地元の弘前大学の問題が目に入りました。医学部の問題がわずか3問しかなく,しかも超易しいことに驚きました。

第1問

(1) 関数  y=\dfrac{1}{x-1}-\dfrac{1}{x} のグラフの概形をかけ。


(2) 定積分  \int_1^2 x\sqrt{2-x} dx を求めよ。

(1)は微分するだけ。不連続点前後の極限にふれることがポイントかな。グラフはこうなります。

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(2)は置換積分です。「 \sqrt{ax+b}=t とおけ」の定石通り  \sqrt{2-x}=t とおきます。

第2問

(1) 関数  f(x)=x(x^2-4x+3) の極値を求めよ。

(2)  k を定数とするとき,方程式  x|x^2-4x+3|=k の異なる実数解の個数を求めよ。

これはパラメータ分離ですね。(2)のグラフはこうなります。これと  y=k のグラフの交点数を求めて終わり。

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第3問

 x^2+y^2=1 上の点Pにおける接線を  l とする。点  A(6, 0) を通り, l に垂直な直線が, l と交わる点をQとする。 AQ\cdot PQ の最大値を求めよ。

 \angle PAx=\thetaとおくと
 AQ\cdot PQ=6\, |\sin\theta (6\cos\theta-1)|

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絶対値の中身は  3\sin 2\theta -\sin\theta と変形できます。これを微分してもいいですし,2乗して  \cos\theta=t とおいてもいいでしょう。私はこっちでやりました。

 \sin^2\theta (6\cos\theta-1)^2=(1-t^2)(6t-1)^2

これを  f(t) とおくと
 f'(t)=-(6t-1)(4t-3)(3t+2)

 t=-\dfrac{2}{3} で最大になります。

総評

以上3問で90分です。極値を与える  x が汚かったりして計算はそれなりに面倒ですが,かなり余裕をもって解けるでしょう。例年にくらべて易しかったそうですが,医学部入試としてこれってどうなのと思いました。医学部志望者にはもっと勉強させて頭を鍛えさせた方がいいんじゃない?

今年度入試から2次で理科がなくなることとあわせて,「こうまでしないと受験生を集められなくなったのか」と思ってしまいました。私の思い過ごしだといいんですが,2次で理科がない国立医学部は旭川医,弘前,秋田,鳥取,島根,徳島,宮崎と,やはり下位校なんですよね。

弘前大学 (2017年版大学入試シリーズ)

弘前大学 (2017年版大学入試シリーズ)

麻雀の総当り対戦表(算数チャレンジ 993)

あるマージャン大会が行われました。マージャンとは4人1組で行われるゲームです。

この大会では,各参加者は他のすべての参加者とちょうど1回ずつ同じ組になって対戦するような試合の組み合わせになっていました。
参加者数として考えられる最小の人数は4人です(1試合だけ行われますね)。

では,参加者数として考えられる人数のうち6番目に少ないものを求めてください。

算数チャレンジ(http://www.sansu.org)の第993回を解きました。

必要条件から考えます。N人の参加者がn回ずつ麻雀するものとすると

  •  N=3n+1
  • 総ゲーム数  \dfrac{n(3n+1)}{4} は整数

ここからNは12で割って余り1か4の数であることが必要だとわかります。小さい方から6番目の数は N = 37 です。

十分性のチェックは非常に難しく,試行錯誤で対戦表を作るのはほぼ不可能。厳密な証明は組合せデザイン理論の範疇です。正解者のほとんどは必要条件だけで答えを出したものと思われます。くわしいことはpdfを見てください。

解いてみた048.pdf - Google ドライブ

高校入試 1対1の図形演習・数式演習

東京出版の『高校入試 1対1の図形演習』と『高校入試 1対1の数式演習』を買いました。有名な『1対1対応の演習』シリーズ(高校生用)の中学数学版の参考書です。

紙面構成は高校生用と同じ。最初に「要点のまとめ」が2ページあり,その後は1ページに例題とその類題(演習題)が1問ずつ載っています。例題を通じて得た知識を類題で使って定着させる,という構成です。

高校生用の1対1とは違って例題から難しめ。「本書の利用法」によると月刊誌のB(標準), C(発展)ランクの問題で構成されていて,同社の『Highスタンダード演習』と『日々のハイレベル演習』の中間の難易度だそうです。

本書の使い方ですが,例題はその名の通り「例題」なのですから,自分で解くことにこだわらずにさっさと解答を読んでいいと思います。今まで知らなかったことや意識していなかったことが書いてあることも多いでしょう。読んだ上で考えて,自分なりに理解すれば十分です。

そのかわり,演習題はじっくり考えましょう。例題と似てはいるけれども,ちょっと難しい問題です。例題というヒントをもとに考えればいいと思います。

そして,この本を終えたら『高校への数学』月刊誌でいろいろな問題にあたったり,志望校の過去問に進んだりすることをおすすめします。


高校入試1対1の数式演習 (高校への数学)

高校入試1対1の数式演習 (高校への数学)

高校入試1対1の図形演習 (高校への数学)

高校入試1対1の図形演習 (高校への数学)

冬期講習的なことやります

冬期講習として,12月と1月は平日の13:00〜14:50に集団指導クラスを設置します。このクラスについてのくわしい説明は,こちらの記事を御覧ください。

集団指導はじめます - 数学塾variée@吉祥寺

もともとあった水曜,土曜のクラスとあわせると,各曜日の授業時間は次のようになります。これらの中で自由に組み合わせができます。

月, 火, 木, 金 13:00〜14:50
13:00〜14:50 17:00〜18:50 19:00〜20:50
14:00〜15:50 16:00〜17:50

どんな問題を扱うかは生徒さんとの相談の上で決めさせていただきますが,基本的に演習形式でいきたいと思います。普段の勉強の力試しとして問題演習をしてみたい人におすすめします。入試も近いことですし,特に受験生が過去問をたくさん解くのに適しているかと思います。

授業料は高3以上が1コマ7000円,高2以下は1コマ6000円(税込み)です。

お申込み方法は通常の入塾方法と同じで,まずは variee.kjj@gmail.com までメールにてお申し込みください。面談と無料体験授業をお受けいただいた上で,受講するかどうかをご検討いただければと思います。くわしくはこちらの記事を御覧ください。

variee.hatenablog.com

正992角形から正多角形を作る(算数チャレンジ 992)

正992角形があります。この正992角形の992個の頂点からいくつかを選んで正多角形を作ることにすると,何通り作ることができるでしょうか。ただし,合同な正多角形であっても異なる頂点を選んでできたものは別々に数えるものとします。

算数チャレンジ(http://www.sansu.org )の第992回を解きました。

正992角形から正 n 角形は  \dfrac{992}{n} 個作れるので,992の3以上の約数の集合を A として答えは  \displaystyle\sum_{n\in A} \dfrac{992}{n} 個です。

これをまともに計算すると通分が大変ですが,\dfrac{992}{n} 自身も992の約数であることを使うと楽に計算できます。えらく易しい問題でした。興味のある方はpdfを御覧ください。

解いてみた042.pdf - Google ドライブ